FStateManは、財務諸表管理システム(Financial Statement Manager)の略です。
FStateManは、金融庁(EDINET)に提出された財務諸表の電子ファイル(XBRLファイル)をダウンロードして、
管理・表示するプログラムです。
バージョン10.x.xから、JPXに提出された決算短信のXBRLファイルの管理もできます。
XBRLファイルは、冗長な構造をしたファイル構成になっています。
そのために、財務諸表を簡単に迅速に表示することができません。
FStateManは、XBRLファイルを財務諸表の形式に変換してデータベースに登録します。
これにより、財務諸表の表示および解析が素早く行えます。
財務諸表は、提出された有価証券報告書と同じ形式で表示します。
財務データは時系列データとして、表あるいは棒グラフで表示します。
これにより、その企業の将来の財務状況を直感的に予測できます。
複数企業の財務データを並列して表示できます。(表あるいは、棒グラフで表示します。)
また、複数企業の売上高営業利益率などの財務比率を並列して表示できます。
財務比率は、企業規模に無関係なので複数企業の財務状況を比較するのに適しています。
提出書類の文字情報をPDFファイルで表示できます。
有価証券報告書の注意書きやセグメント情報等の詳細な情報が参照できます。
登録した財務データをcsvファイルに出力できます。
これにより、財務データを容易に加工することができます。
【注意】
バージョン10からデータベースの構成を変更しました。
バージョン9で作成したデータは使用できません。
今後、FStateManは財務諸表分析機能を追加する予定です。
財務分析では財務表としてまとめてデータが管理されているよりは、
データ(科目の金額)に直接アクセスできるデータ構造のほうが合理的です。
これらの観点から、バージョン10ではデータ構造を大幅に変更することにしました。
個人が資産構成を貯蓄から投資へ重点を移すためには普段から投資情報を効率的に収集・分析する習慣を身につけていることが大切です。
そのためには、経済新聞などからの企業情報収集、企業の財務状況の分析、株価動向の管理を普段から行っている必要があります。
SoftHompoは、このような観点から個人投資家支援ツールとして、
●NewsCollect(新聞記事管理ツール)
●StockManage(株価データ管理ツール)
●FStateman(有価証券報告書管理ツール)
●FSanalyzer(財務諸表分析ツール)
を開発し公開しています。
これらのツールを使用することにより、短時間で効率的に投資情報を管理することができます。
【説明】
FStateManは、同一会計期間のデータの履歴を保存します。
任意の会計期間の財務表は、最後に提出された書類の財務表のみが表示されます。
したがって、決算短信の財務表は、EDINETからその会計期間の書類を登録した時点で表示されなくなります。
【注意】
脚注などのTextBlockは登録しません。
これらのファイルは、データベースファイルに保存されています。
利用者が個々のファイルを管理する必要はありません。
XBRLファイルの表の構成は、
スキーマファイル
名称リンクファイル
表示リンクファイル
定義リンクファイル
計算リンクファイル
で定義されます。
表の各要素の値は、コンテキストを通してデータと関連付けられます。
FStateManのデータ構造は、これと同じ構成で保存・管理されます。
データが表から分離した構造にすることにより財務分析の時に直接データにアクセスすることが可能になっています。
ここでは、FStateManを使用する手順について述べます。
バージョン10.x.xからアップデートした場合は、起動時にバージョン10のデータファイルからのデータ転送促進画面が表示されます。
データを転送する場合は、ボタンを押下してください。
バージョン11のデータファイルは、同じフォルダに作成されます。
バージョン11のデータファイルのサフィックスは*.fsdb2
から*.fsdb3
に変更されました。
古いデータファイルは削除してかまいません。
バージョン11のデータファイルはサイズが小さくなります。
【注意】
データ転送は新規にデータベースを作成した直後でなくては実行できません。
提出書類情報を登録してしまうとデータ転送できません。
FStateManのインストール時、データベースファイルはドキュメントフォルダ(C:\Users\[ユーザ名]\Documents\FStateMan.fsdb3)に作成されます。
複数のPCで同じデータを参照するような場合は、NAS(Netowork Attached Storage)にデータベースファイルを作成することができます。
コードリストファイルの登録手順
[設定]>[APIキー]メニューを選択してAPIキーを設定してください。
EDINETサイトからXBRLファイルを取得する場合登録したAPIキーを設定する必要があります。
決算短信は、JPXから取得するのでAPIキーを設定しなくてもXBRLファイルは取得できます。
[書類一覧]>[書類一覧]メニューを選択し”書類一覧”画面を表示します。
当日あるいは過去の提出日に提出された提出書類一覧情報をEDINETサイトから取得します。
提出日を当日に設定した場合は、現在時刻までに提出された書類が表示されます。
ボタンで、表示する書類を登録する文書のみに設定しておくと便利です。
XBRLファイルを登録する文書のみが表示されるので、データ登録が簡単にできます。
”書類一覧”画面で、必要なXBRLファイルを選択して登録します。
この時、参照しているタクソノミが登録されていない場合は、ネット上から自動的にダウンロード・登録されます。
登録企業情報も更新されます。
登録した企業の財務表が、FStateManで表示できます。
タクソノミは、XBRLファイル形式からリレーショナルデータベースの形式に変換して登録するため、 多少時間がかかります。
[書類一覧]>[決算短信]メニューを選択します。
TDnetサイトからXBRLファイル情報を収集して表示します。
登録するXBRLファイルは、報告書の本表のみです。本表以外のXBRLは登録されません。
ここでは、機能ごとの処理について述べます。
処理の詳細は、それぞれの画面の[ページのヘルプ]を参照してください。
ほとんどのメニューやボタンにアクセスキーが設定されています。
新規にデータベースファイルを作成します。
ネットワークドライブ(NAS(network-attached storage))にも作成できます。
他のデータベースファイルを開きます。
登録済みレコードを削除した場合データ間に空き領域が残る場合があります。
そのような場合にデータファイルを整理してファイルサイズを縮小します。
数年に一回程度の実行で十分です。
バージョン10で作成したデータファイルから登録されたデータを取り込みます。
データは上書きされます。
バージョンアップした直後に一回だけ実施してください。
実行環境を設定します。
ここでは以下の項目の設定ができます。
EDINETコードを登録します。
XBRLファイル自動収集提出者を設定することができます。
コードリストは、提出者の基本情報あるいはファンドの基本情報を含んだデータです。
EDINETでは、提出者及びファンドは、EDINETコード及びファンドコードで管理されています。
提出者やファンドを名称で表示するためにこのリストを事前に登録しておく必要があります。
コードリストは1年に一回程度ダウンロードして更新することを推奨します。
また、ファンド名などが不明と表示された場合にも最新のコードリストを登録してください。
ファンドコードを登録します。
XBRLファイル自動収集ファンドを設定することができます。
2023年8月21日からEDINET APIバージョン2に移行されます。
バージョン2からAPI使用時にAPIキーを指定する必要があります。
APIキー取得の詳細は、EDINETサイト
を参照してください。
APIキーが空欄の場合は、EDINET APIバージョン1で通信します。
2024年3月以降バージョン1での通信はできなくなります。
ウインドウの表示フォントと作業フォルダを設定します。
FStateManがPDFファイルを表示するときにダウンロードしたファイルを保存します。
このフォルダ内のファイルは、削除してもFStateManの動作には支障ありません。
PDFファイルをダウンロードする場合、作業フォルダに目的のファイルが存在すればそのファイルを表示します。存在しないばあいダウンロードします。
EDINETサイトからAPI(Application Programming Interface)を利用して”提出書類一覧情報ファイル”をダウンロードします。
”提出書類一覧情報ファイル”を基に提出されたXBRLファイルをダウンロードして財務諸表を登録することができます。
EDINETに提出された書類の一覧情報を取得します。
この情報を基に必要な書類のXBRLファイルを登録したり、PDFファイルを表示します。
自動収集提出者に設定された企業のXBRLファイル登録は、ワンクリックでできます。
提出日を当日に指定すると、その時刻までに提出された書類の一覧情報が取得表示されます。
提出書類一覧情報は、提出日に提出された書類の情報リストです。
EDINETに提出された書類は、書類IDで管理されます。
XBRLファイルの登録、あるいは書類のPDFファイルを表示するために書類IDが必要になります。
過去10年間の情報を収集することができます。
有価証券報告書は、10年間閲覧期間が設定されているので、10年前までの報告書を参照することができます。
この処理は、サーバーへの負荷が高いので、平日の夜間あるいは休日に行ったほうが短時間で処理できます。
個別企業のXBRLファイルの登録は、[データ表示]>[企業一覧]>[書類一覧]でも可能です。
コードリストから検索した提出者の提出書類一覧を表示します。
FStateManに未登録な提出者の書類も表示できます。
ここで、XBRLファイルの登録も可能です。
TDnetサイトから決算短信を登録します。
決算短信は、EDINETサイトから同一会計期間の書類を登録した時点で表示されなくなります。
登録した財務諸表を表示します。
財務諸表は、XBRLファイルを登録しない限り表示できません。
XBRLファイルが登録された提出者を”登録企業”として、一覧表示します。
FStateManが対象にするのは登録企業だけです。
XBRLファイルが登録されていない企業やファンドは表示されません。
画面の左端の企業選択リストは”企業選択方法”の切替により、
○提出日順
○注目企業
○業種順
○コード順
で表示できます。
未登録企業でも、[書類一覧]>[書類一覧]画面で提出書類のPDFファイルを表示することはできます。
登録した財務データを表形式、棒グラフで表示できます。
売上高営業利益率などの財務比率を表示できます。
”書類一覧”タブで当該企業の提出書類の一覧を表示できます。
複数の企業を選択して、財務データを比較します。
複数企業のデータを表形式で表示できます。
複数企業の財務比率を表示できます。
”データ表示>企業一覧”画面の表示に関する操作です。
企業検索、StockManage, FSanalyzerとの表示企業の同期、注目企業の設定、表示企業の移動
の操作をします。
これらのコマンドには、アクセスキーが割り当てられています。
メッセージログが出力された場合に表示されます。
ログは、削除することができます。
削除方法
ログ画面でマウスの右ボタンを押下し、ポップアップメニューを表示し”クリア”を選択します。
皆様の意見は貴重な資源と考えております。