StockManageの使用手引 ver.15.3.30

はじめに

StockManageは、株価管理システム(Stock Management System)(旧SMS)です。

StockManageは、株式投資するために必要な情報の収集・管理・分析を行います。
StockManageは、すべて無料のインターネットサイトから情報を収集するために、運用経費は不要です。
1日に何度も取引するようなデイトレーダーの使用は想定していません。
数年以上の長期間で株式売買する一般投資家を対象にしています。

全上場銘柄の株価データを収集・管理することも、
一部の銘柄のみの株価データを収集・管理することもできます。
日本においては、全銘柄の日足データが容易に入手できないような環境にあります。
個人が株式投資を行う場合、全銘柄に目を配ることは不可能であり効率的でもありません。
そのような一般的な投資家を想定して、注目銘柄だけの管理も可能なシステムになっています。

株価データ等は、StockManageが管理するデータベースに保存されます。従って、任意の銘柄の株価データなどを素早く表示することができます。
銘柄に関連する情報は、NIKKEI NETのWebページの指定した銘柄のページを自動的に表示します。この機能により、調べたい企業の情報をリアルタイムに表示することができます。
ドル円、ユーロ円相場の収集もできます。
また、東京証券取引所が公開している、統計情報(投資家別売買状況)のデータを収集してグラフで表示できます。

テクニカル分析用に代表的な株価指標の表示ができます。これらの指標を利用することによって、適切な売買タイミングを判断できます。

株式売買の履歴を管理しています。過去の売買の一覧を表示することができます。
これまでの売買実績の管理ができます。

個人が資産構成を貯蓄から投資へ重点を移すためには普段から投資情報を効率的に収集・分析する習慣を身につけていることが大切です。
そのためには、経済新聞などからの企業情報収集、企業の財務状況の分析、株価動向の管理を普段から行っている必要があります。
SoftHompoは、このような観点から個人投資家支援ツールとして、
●NewsCollect(新聞記事管理ツール)
●StockManage(株価データ管理ツール)
●FStateman(有価証券報告書管理ツール)
●FSanalyzer(財務諸表分析ツール)
を開発し公開しています。
これらのツールを使用することにより、短時間で効率的に投資情報を管理することができます。

機能

  1. 日次データ(株価データ、為替レート、信用取引残高、部門別株式売買状況、企業業績ニュース)をインターネットから無料で収集できます。
  2. インタネットから過去の株価データと信用取引残高データを収集することができます。
    過去の株価データは、JPXサイトSoftHompoのサイト株価データ倉庫のサイトから登録できます。
  3. 株価データをローソクチャートとラインチャートで表示できます。
    チャートの種類として、日足、週足、星足の選択ができます。
  4. 株価データをテーブル形式で表示することができます。
  5. 複数の銘柄の株価データを比較するチャートを表示することができます。
  6. 信用取引残高データをテーブル形式で表示することができます。
  7. 部門別投資状況をグラフで表示することができます。
  8. 表示している企業の日経新聞社の投資情報ページと同期させて表示することができます。
  9. 企業を業種別に分類して登録することができます。
  10. 企業を注目企業に登録できます。
    これにより、注目企業の情報を迅速に表示することができます。
  11. 売買した株価データを登録することができます。
    この機能を使用することにより、売買のタイミングと買い取り価格、売却価格のシュミレーションをすることができます。
    売買履歴は保存されるので、過去の売買実績の一覧を表示することができます。
  12. 現在の持ち株の時価総額を表示できます。
    この画面をチェックすることにより、持ち株の売却のタイミングを逃す危険性が少なくなります。
    値上がり、値下がり時の許容変動率を設置しておくことにより、それぞれの銘柄が現在どの状態にあるかアイコンで表示されます。
  13. 株式売買時の手数料、消費税率を登録することができます。
    この機能によって、株式売買時の手数料、消費税が自動的に計算されます。
    従って、正味の売買利益が自動的に計算されます。
  14. 指定した銘柄の株価と、株価変動が逆相関な関係にある銘柄の検索ができます。
    これは、リスクを分散する上で投資銘柄を選択する時に役に立つ機能です。
  15. 株式分割を調整することができます。
    株式分割した日付とその時の分割数を設定することにより株価チャートの連続性を保つことができます。
  16. 株価指標を表示することができます。
    指標として以下の指標を提供しています。
    単純移動平均線、指数平滑移動平均線、ジグザグ、サイコロジカル線、RSI、MACD、ボリンジャーバンド、
    スロープ、ボリンジャーバンド%B、価格帯別出来高、ストキャスティクス、一目均衡,
    Average True Range(ATR), Commodity Channel Index(CCI), Vortex Indicator(VTX)
  17. 表示したページの状態は保存されるため、次回表示したとき同じ状態の画面が表示されます。
  18. イベントの登録機能があります。
    この機能を使用すると株価の日足チャートに登録したイベントを表示することができます。
    株価が急変した原因をチャート上に可視化できます。

操作手順

ここでは、StockManageを使用する手順について述べます。

最新版移行時の注意

バージョン15から、プラットフォームをUWPからWPFに変更しました。
UWPでは、プログラムが自由にファイルを作成することが制限されているために、データベースファイルを任意のディレクトリに作成できませんでした。
WPFでは、任意のディレクトリにデータベースファイルを作成できます。

バージョン14.x.x.xからバージョン15にアップデートした場合
データベースファイルのパスが引き継がれないので、
メニュー[ファイル]>[既存データベースファイルを開く]でデータベースファイルを指定してください。
データベースファイルをバージョン14のディレクトリから別のディレクトリに移動することを推奨します。

バージョン15.2.xからアップデートした場合
バージョン15.3.xから企業情報のテーブル構成を変更しました。
以前のバージョンで登録した情報を新規企業情報テーブルに転送してください。
【企業情報の転送方法】
メインメニューの
ファイル > データ転送
を選択します。
【企業情報テーブルを新しくした理由】
2024年1月から新規上場される銘柄の証券コードは、数字と英文字混合になります。
そのために、証券コードを数値で管理できなくなったためです。

StockManageの起動

StockManage起動直後、データベースファイルは”ドキュメント”フォルダに(ファイル名:StockManage.smdb)作成されます。
不測の事態に備えて、データは定期的にバックアップすることをお勧めします。
途中で、データベースをローカル環境からネットワーク環境(NASなど)に移す場合は、データベースファイルをネットワークドライブにコピーして、
メニュー[ファイル]>[既存データベースファイルを開く]でコピーしたデータベースファイルを指定します。

運用方法

StockManageの基本的な運用手順について説明します。

  1. 全銘柄の株価データの登録
    [データ登録]>[JPX]メニューを選択します。
    この画面で、過去1年分の株価データ、信用取引残高データ、株式分割・併合データが登録できます。
    JPXから株価データを登録するには処理時間がかかるので、大量の株価データを登録する場合は他の方法を推奨します。
  2. 特定の銘柄の株価データの登録
    [データ登録]>[株探]メニューを選択します。
    注目する銘柄のみの株価データを保存することができます。
    特定の株価データのみを登録する場合に使用します。
  3. 株価データの表示
    [データ表示]>[個別企業]メニューを選択します。
    登録した株価データを表示できます。
  4. 銘柄の基本情報登録
    [銘柄管理]>[銘柄情報]メニューを選択します。
    銘柄の基本情報を登録すると、企業の業務内容の概要や、業種を企業選択リストに表示できます。
    【注意】
    銘柄情報の登録は、運用上必須ではありません。
  5. 詳細業種分類データの登録
    [銘柄管理]>[NEEDS分類]メニュを選択します。
    銘柄の業種を日経業種分類より詳細な業種分類したい場合、NEEDS業種分類を登録します。
    【注意】
    NEEDS分類情報の登録は、運用上必須ではありません。
  6. 売買手数料の登録
    [設定]>[株式売買手数料]メニューを選択します。
    株式売買データを登録管理する場合、株式売買時の経費算出式を設定します。
    【注意】
    売買手数料の登録は、運用上必須ではありません。

日常的には、手順1あるいは2と3の繰り返しになります。
その他の財務データが必要な場合は、適宜データを登録します。

画面構成

ここでは、機能ごとの処理概要を説明します。
処理の詳細は、それぞれの画面のHelp(F1)を参照してください。

ほとんどのメニューやボタンにアクセスキーが設定されています。
設定されているアクセスキーは、Altキーを一回押下すると表示されます。

ファイル

データベースファイルを設定します。

途中で、データベースファイルの場所を変更する場合は、データベースファイル(*.smdb)を新しいフォルダにコピーし、
[既存データベースファイルを開く]メニューで、そのファイルを選択します。

【注意】データベースファイルは、初期起動時には、”ドキュメント”に設定されています。
不測の事態に備えて、データベースファイルは定期的にバックアップすることを推奨します。

新規データベースファイルの作成

新規にデータベースファイルを作成します。
ネットワークドライブ(NAS(network-attached storage))にも作成できます。

既存データベースファイルを開く

以前に作成したデータベースファイルを開きます。

データ転送

企業の情報テーブルをバージョン15.3.x用のテーブルに転送します。

設定

実行環境を設定します。
ここでは以下の項目の設定をします。

株式売買手数料

株式売買手数料を設定しておくと株式売買するとき手数料が自動的に計算されます。
株式売買の手数料は、以下の式で計算されます。
手数料=(【約定代金】×【手数料率1】+【基本手数料】)×【手数料率2】

環境設定

ウインドウのフォントを変更できます。
表示文字が小さい場合に変更してください。

データ登録

日本取引所グループなどのサイトから株価データなどを収集し登録します。
全上場銘柄のデータあるいは特定銘柄のデータが登録できます。

日常的にデータを登録する場合は、”JPX"あるいは”株探”を使用します。
それ以外は、過去のデータを大量に登録する場合に使用してください。

JPX

日本取引所グループサイトから全上場銘柄の
株価、信用取引残高、株式分割・併合、投資部門別売買状況
のデータを収集・登録します。

このサイトで公開されているデータのほとんどはPDFファイルなので、データの収集にかなりの処理時間が必要です。
特に株価データのPDFファイルはかなりのサイズなので収集に時間を要します。
大量の株価データを一度に登録する場合は、他の方法での登録を推奨します。

株探

特定の銘柄の株価データをKabutanサイト(https://kabutan.jp/)から収集して登録します。
指標データ、注目銘柄のみの株価データを登録するときに使用します。

”JPX”の株価データは前日までのデータしか取得できませんが、株探のサイトは現在時刻の株価が取得できます。

取引時間内にデータを取得した場合は、取引時間外にもう一度データを取得してください。
そうしない場合、始値以外のデータが正しく登録されない可能性があります。

SoftHompo

SoftHompoのサイト(http://softhompo.a.la9.jp/Data/StockData.html)から株価データ、信用取引残高データ、株式分割・併合データを登録します。
過去1年分の東証の全上場銘柄の株価データが登録できます。

データは”JPX”と全く同じものです。
このサイトのデータ更新は不定期になる場合があります。
定期的にデータを登録する場合は、”JPX”を使用してください。

株価データ倉庫

”株価データ倉庫”(http://stock-databox.net/data.html)のサイトから株価データファイルをダウンロードして登録します。
SoftHompoのサイトから過去1年分の株価データが取得できますが、それ以上過去のデータが欲しい場合に使用してください。

楽天証券

楽天証券のサイトから株式分割・併合情報を読み込んで登録します。
”JPX”の分割・併合データは、前月までのデータなので、当月のデータが必要な場合に使用します。

データ表示

登録したデータを表示します。

個別企業

選択した企業(カレント企業)の情報の表示および、処理を行います。

企業選択は、

  • 全企業
  • 注目企業
  • 業種分類
  • NEEDS分類

で表示できます。

表示情報あるいは処理は、

  • 株価チャート
  • 株価のテーブル表示
  • 信用取引残高のテーブル表示
  • カレント企業の株価傾向との逆相関係数の表示
  • カレント企業の決算情報の表示(日経新聞のURL)
  • カレント企業の株式売買

です。

企業共通

複数企業に関連する情報を表示します。 表示情報は、

  • 複数企業の指定日以降の株価変動のチャート表示
  • 部門別投資状況の棒グラフ表示
  • 部門別投資状況の売買差の棒グラフ表示
  • 株式分割・併合の一覧表示
  • 持ち株の評価額の一覧表示
  • 株式売買履歴の一覧表示

です。
持ち株の評価額データをcsvファイルに出力できます。

操作

”データ表示>個別企業” 表示のための操作です。
銘柄検索、FStateManコードとの表示銘柄の同期、注目企業の設定、表示銘柄の移動
の操作をします。

銘柄管理

企業の正式名称等を登録します。
この処理は、運用開始時と適宜必要な時に不定期に実施してください。

銘柄情報

日経新聞社の企業概要ページから企業の基本情報を収集します。
情報収集日から1年未満の企業は収集対象にはなりません。
URL(https://www.nikkei.com/nkd/company/gaiyo/)

NEEDS分類

日経新聞社のNEEDS企業分類情報を収集登録します。
登録を途中で中断した場合、後日収集したところから継続することができます。
URL(https://www.nikkei.com/markets/company/search/gyoshu-needs/)

ログ

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制限事項

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